「ナンセンスなんだよ」前岡山県笠岡市長の叱責をパワハラ認定 第三者委、既に退いており処分はなし 当事者は「事実とは異なった判断」とコメント
岡山県笠岡市は31日、前市長の小林嘉文氏が任期中に職員を叱責(しっせき)したやりとりについて、弁護士による第三者委員会が「優越的な関係を背景とした言動」としてパワーハラスメントに認定したと発表した。小林氏は市長を退いており、処分はない。 第三者委は、同市議会が昨年12月に公表したやりとり2件の音声を調査。「ばかみたいなことを言うな、お前。ナンセンスなんだよ」といった小林氏の発言を「軽蔑する表現を用い、高圧的な態度で怒鳴りつけた」などと指摘した上で、市条例がハラスメントと定める「人権の侵害行為」に当たるとした。 記者会見した市総務部の辻田尚史部長は「首長によるハラスメントがあったことは大変残念だ。ハラスメントのない職場づくりに取り組む」と述べた。 小林氏は「結果報告には納得していない。事実とは異なった判断をされたと理解している」とコメントした。 第三者委は、今年2月に市が設置。やりとりがハラスメントに当たるかどうかを調べるため、小林氏や関係者の聞き取りを複数回実施し、10月7日に報告書を市に提出した。