わが子の「靴」を選ぶ…注意すべきポイントは?
前回、外反母趾や巻き爪などの足病を予防するには、小児期からの対策が必要不可欠であるとお伝えしました。今回は、その具体的な方法についてお話しします。 「巻き爪」になりやすい靴のタイプはあるのでしょうか? 小児期は足の成長スピードが非常に速く、1年に約1センチ伸びるといわれています。一般的に1年に2回買い替える必要があり、わが子の足の成長に合わせた靴選びが重要です。 靴を購入する際は、必ず子供を連れて行きましょう。足のサイズを計測してもらう場合には、裸足で立った状態で行い、靴下を履いていたら靴下の中で指が丸まっていないか確認してください。試し履きするときはファスナーや紐で足を十分に固定して、かかとが抜けていないか注意し、つま先立ちをして足の指の関節と靴の曲がる位置が合っているかチェックしましょう。 また、歩行時は足底のアーチが伸びて足の実寸が5ミリ~1センチ程度、伸長します。つま先に余裕がないと、歩く際に足趾が当たって爪や足の指を痛めやすい。可能であれば、インソールを取り出してその上に立った状態で足を乗せ、実寸よりも5ミリ~1センチ余る靴を選ぶのが理想です。 とりわけ1歳半~3歳の時期に、「歩くのを嫌がる」「外出先で頻繁に抱っこをせがむ」「転ぶ」ようであれば、靴が足に合っていないサインかもしれません。靴がフィットしているか把握するためにも、3歳までは3カ月ごと、6歳までは4カ月ごと、7歳以降は半年ごとのこまめな点検を心がけてください。 足病の予防には、靴の履き方も重要です。マジックテープタイプのスニーカーであれば、①ベルトを外して履き口を大きく開き足を入れる。②かかとを地面に軽くトントンと打ち付けたら、ベロを引き上げて足をしっかりと収める。③足の甲の両側を中央に寄せ集めたら、ベルトを引っ張って強く留める。 靴紐タイプでは、靴を脱ぐ際にあらかじめ紐を緩くほどいておき、①かかとを踏まないよう履き口とベロを大きく開いて足を入れる。②かかとを地面にトントンと打ち付ける。③つま先側から紐を引っ張り、足首は緩まないようしっかりと締め付ける。 忙しい日々の生活の中でつい、お子さんに対して「早く履きなさい!」と口にしてしまう場面は少なくありません。小児期の靴の正しい着脱動作は生涯にわたる習慣になり、将来的な足病予防につながります。“きちんと履く”ことをサポートしてあげましょう。