三浦大輔監督に一喝された右腕は「意外な経歴」 奮起期待される「DeNAの熱男」は
逆転Vへ指揮官は熱い思い
9月4日の広島戦(横浜)で名前がコールされると、スタンドからどよめきと歓声が起きた。三浦監督から一喝を受けて以来1週間ぶりの登板。ウィックはヒゲをそった風貌に変化していた。5点リードの7回に先頭の菊池涼介を3球すべて高めの直球で空振り三振、佐藤啓介を遊飛に仕留めると、秋山翔吾の強烈な一ゴロはタイラー・オースティンがダイビングキャッチで好捕。三者凡退に抑えた。8回も続投して二死一、二塁のピンチを招いたが、堂林翔太をナックルカーブで遊ゴロに打ち取り無失点。一塁ベンチに引き揚げると、三浦監督とコミュニケーションを取る姿が見られた。 三浦監督は16年に現役引退する際、「やっと横浜DeNAベイスターズがいいチームになっただろとみんなに自慢できます」と語っていた。今年8月に週刊ベースボールのインタビューでその真意を聞かれた際、以下のように答えている。 「そのときに言った言葉は今でも覚えています。僕自身いろいろな経験をしてきた中で、横浜から去っていく選手もたくさん見ましたし、以前は横浜に行きたくないという選手の声も聞きました。最下位の常連のような時期も経験しましたし。それが球団、選手、スタッフ、コーチ、みんなが変わってきて、他球団の選手からも横浜に行きたいという言葉が聞こえてくるようになって良かったなという思いでした。そして、引退後にチームへ戻ってきてからはさらに良いチームにしたい、強いチームにしたい、優勝したいという思いがまた強まりました。当然、今でもその気持ちは強く持っています」 監督就任4年目。逆転優勝で熱い思いを結実させられるか。 写真=BBM
週刊ベースボール