愛知・日本一のオムライス獲得社長 頂点までの道のり
転機は客から言われた「オムライスを作って欲しい」
転機が訪れたのは、オープンから2年後。ある客から「オムライスを作って欲しい」と言われた。もともとオムライスはメニューにはなかったが、趣味で料理をしていたときの経験で、試しに作って提供した。すると「おいしい」と喜んでくれた。その様子を見た別の客もオムライスを注文するようになり、評判になった。好循環の中で、都外川社長のひらめきもさえる。 「当時のオムライスは、卵焼きでリゾットライスを包むというのが当たり前だったが、この包む作業は時間がかかる。だから、卵を半熟の状態でのせることにした」 料理提供の時間短縮と、半熟卵の見た目の良さが客にウケた。このオムライスが、ことこと屋の成長を支え日本一にのし上げた。 頂点に立って4か月、今では優勝メニューが人気ナンバー1になり、売り上げも前年比3割増と好調だ。企業としても、洋食店の他にコーヒーをメーンにした喫茶店や、手作り洋菓子を提供する店など、幅広く展開する。 「自分がおいしいと思う料理を提供するのがモットー。お店作りも自分が行きたいと思える店作りをしていく」。都外川社長は、日本一の称号に甘えることなく、今後も、自らの信念を貫く構えを見せた。 (斉藤理/MOTIVA)