悟空はどこまで進化?原作派は知らない『ドラゴンボール』漫画完結後に追加された「驚きの設定」
■未来トランクスの恋人は、ピラフ一味の「マイ」
『超』では、未来トランクスとピラフ一味の「マイ」との関係が描かれている。 トランクスといえば、ベジータとブルマの息子として知られ、その恋人が『ドラゴンボール』初期に登場したピラフ一味の紅一点・マイだという設定は、シリーズファンの間でも大きな話題となった。 未来トランクスは、人造人間によって壊滅状態となった未来を救うために現代へとやって来た原作漫画でもおなじみのキャラクター。悟空たちと出会い、強くなり、未来に戻ってからは人造人間たちも倒して、未来に平和をもたらした。 ところが、『超』では「ゴクウブラック」という新たな敵が現れたことで、未来が再び壊滅状態に。助けを求め、再び現代にやってきた。 この未来の世界で、トランクスはピラフ一味だった「マイ」や他の生存者とともにレジスタンスを結成。その過程で、トランクスとマイは徐々に信頼と絆を深めていったのだ。 気になるのがトランクスとマイの年齢差。悟空がまだ少年の頃には、すでにお姉さんだったマイがなぜトランクスと恋人となれたのかというと、『超』では彼女がドラゴンボールを使って若返ったという設定が追加されているため。ドラゴンボールの力でトランクスと同世代の姿を保っている。 さらに面白いのは、現代の少年トランクスもまた、若返った現代の小さなマイに好意を抱いており、未来でも現代でもトランクスとマイの関係が描かれている。この不思議な恋の展開は、『超』の中でも特にユニークな要素の一つとして、多くのファンの注目を集めた。
■驚きのキャラ崩壊を果たしたベジータ
原作派が驚いてしまうキャラといえば、やはりベジータの描かれ方の違いが欠かせない。 原作では、誇り高きサイヤ人の王子として描かれ、プライドは高く、孤高で傲慢な性格だったベジータだが、『超』ではキャラ崩壊とも言える驚くべきシーンがいくつも描かれている。 たとえば『神と神』では、破壊神ビルスの圧倒的な力の前で、地球の破壊を防ぐために屈辱的な方法でビルスに媚びており、特に注目を集めたのが「楽しいビンゴ」のシーン。激しく怒りそうなビルスをなだめるため、ベジータは道化を演じ、コミカルにビンゴダンスを披露。この姿は、ベジータのイメージを覆す強烈なインパクトを残した。 さらに、『超』第46話「悟空VS複製ベジータ! 勝のはどっちだ!?」では、なんとおしゃぶりをくわえたベジータが登場。原作のプライド高いベジータからは想像できない、愛らしい一面だ。 また、『超』第69話「悟空VSアラレ!ハチャメチャバトルで地球が終わる!?」では、ベジータとアラレちゃんとの対決が実現。アラレちゃんへの攻撃が無効化されると、思わず「やはりこいつギャグマンガのキャラだな」というメタなセリフもあり、ギャグテイストに飲み込まれた新たなベジータがファンを驚かせた。 原作ファンも、原作とその後のアニメと比較して『ドラゴンボール』の世界を楽しむと面白いかもしれない。
林田祐太郎