自殺防止へ人材育成 福島県郡山市で研修会 「身近な人の変化」気付き、話聞いて
福島県郡山市は6日、市役所で自殺防止対策として、悩みを聞いて支援につなげる「ゲートキーパー」の養成研修会を開いた。専門家が身近な人の変化に気付く大切さを解説した。 郡山市では2018(平成30)~2022(令和4)年の累計で外的要因による死因のうち、自殺が最も多い270人で、交通事故で犠牲となった53人の約5倍に上った。ゲートキーパーとして、自殺を予防する人材の育成を目的に催した。 こおりやま広域圏の市民ら約90人が参加した。福島医大医学部災害こころの医学講座の瀬藤乃理子准教授が講師を務めた。 瀬藤氏はストレスによる気分や生活、働き方、体調、睡眠の変化などを見て見ぬふりをせずに受け入れ、自らの判断に寛容になる重要性を指摘。家族や職場の仲間など、身近な人の変化や悩みに気付いたら声をかけ、相手のペースに合わせて話に耳を傾けて寄り添い、見守ることが支えになると説明した。 心配な人がいたら、一人で抱え込まずに他者に相談することも有効とした。
(郡山版)