「それはもう幸せそうで」日本のシャンシャン人気中国に逆輸入!? 中国で再会パンダウォッチャーの愛
「シャンシャンは中国でもすごく大事にされているのだと実感できたことは大きかったですね。10月まで非公開だったのも、シャンシャンが新しい環境に慣れるまで、慎重に丁寧に見守ってくれていたということなのだと思います。改めて『任せていいな』と安心できました。上から目線ですみません(笑)。 また、再会するまでは、どこか遠くの地に行ってしまったという思いがあったのですが、実際に基地に行きシャンシャンに会えたら、少しハードルが下がりました。確かに基地までは遠いのですが、着いてしまえばゆっくりシャンシャンに会えることがわかったので、心の距離は縮まりました」 「よし、また行くぞ!」と決意を新たにできた時間でもあった。今後は年に1回は基地を訪れ、シャンシャンの多くの表情を発見するのはもちろん、「欲を言えば、子どもを見たい」と、シャンシャンの子どもの誕生にも期待を寄せる。 シャンシャンの中国返還の最大の目的は、パートナーを探して子どもを産み、育てることでもある。 「例えば、今春の発情期にパートナーに出会えれば、最短で夏に赤ちゃん誕生、なんてこともあり得る。子どもが生まれたら、楽しみ方が何倍にも膨らみそうです」 ◆中国ではパンダがブームに…「シャンシャンが火付け役のようでうれしいです」 高氏さんはツアー最終日以降も中国に残り、四川省にあるほかの保護研究センターを訪問している。 その一つ、「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」では、今、中国で大人気のメスのパンダ「和花(ホーファ)」にも会って写真に収めてきた。 「これまでパンダは中国の人にとって身近な存在だからか、特別な盛り上がりは感じられなかったのですが、’21年の和花の誕生をきっかけに、急激にパンダ人気が高まりました。 ほかにも理由はあると思いますが、和花ブームは、シャンシャンに沸いた日本に対抗して起きているようにも思います。実際、和花のライバルはシャンシャンだと言われている。シャンシャンが中国のパンダブームの火付け役になっているとしたらうれしいですね」 ところで和花が暮らす基地は成都の中心に位置することもあり、観光客で大混雑。この日も和花目当てに訪れる人で2時間の行列ができていた。