「一刻も早く助け出す…」大震災を乗り越えろ!被災者救うアプリも
情報が錯綜し大混乱の「2次避難所」に…“救世主”現る!?
石川・加賀市。100年以上の歴史を持つ老舗で、北陸最大級の温泉旅館「みやびの宿 加賀百万石」には、次々とバスが到着していた。能登半島から着の身着のままで2次避難してきた人たちだ。避難生活の長期化が避けられない状態となり、より安全はホテルや旅館などに2次避難する人は、石川県内だけで5144人(2月9日時点)に上る。 輪島から3世代10人で避難してきた家族は、それぞれ家が住めなくなり、1次避難所を転々とした10日間を過ごしていた。しかし今日からは、この旅館が仮の住まいだ。 家族ごとや知り合い同士で一部屋用意されており、天然温泉、三度の食事もあり、3月上旬まではここで過ごせる。「みやびの宿 加賀百万石」の吉田久彦社長は、いち早く被災者の受け入れを表明した。 「旅館として、できるだけのことはやらないといけないという責任感がある。北が復旧するまでは南でしっかりと支えていきたい」。
しかし、旅館では情報が錯綜し、トラブルが続いていた。この日は11人と聞いていたが、避難者が次々と押し寄せて64人が到着、中には車イスの人も。 避難者の多くが健康に不安を抱える高齢者で、保健師が聞き取り調査で持病や必要な薬などを紙にまとめるが、必要な時に探し出すのも一苦労。現場は対応に追われて混乱をきたし、みんな疲弊していた。
そんな中、震災直後からいち早く動き出したのが加賀市役所。その中心人物が、加賀市の最高デジタル責任者・山内智史さんだ。 山内さんは、ソニーグループでAIの新規事業を開発したITのプロフェッショナル。3年前、デジタルに力を入れる加賀市の公募に名乗りを上げ、173倍という難関を突破して、今の職を得た。番組は以前、そんな山内さんを取材していた。 今回、山内さんが開発を急いだのは、加賀市に避難してきた被災者の情報をタブレットひとつで共有できるシステム。1月12日、山内さんは「加賀百万石」に、わずか4日で開発したシステムを導入する。大災害の現場で、ITのスキルをどう生かすのか。 ※「ガイアの夜明け」より
テレ東プラス