RIZIN榊原信行CEO、故・曙太郎さんを追悼「旗揚げ戦に参戦、誇りに思う」
4月29日(祝・月)東京・有明アリーナで開催される『RIZIN.46』の追加対戦カード発表記者会見が、11日、都内会場にて行われた。会見終了後の囲み取材でRIZINの榊原信行CEOが、訃報が伝えられた大相撲の元横綱でプロレスラーの曙太郎さんへの追悼コメントを語った。 【フォト】曙、RIZIN旗揚げ戦のボブ・サップと激闘、乱闘シーンも 会見の冒頭で榊原CEOは「曙太郎さんがお亡くなりなったということで、その訃報を聞いて残念に思いました。曙さんは、とても大きな貢献を果たしてくれました。とくに我々だと、RIZIN旗揚げ大会で、ボブ・サップ選手とのシュートボクシングルールで再戦してくれたことを今でも記憶しています。あの時、出てくれたことを誇りに思っています。ご冥福をお祈り申し上げます。残された我々で格闘技界を盛り上げていきたいと思います」と故人を振り返った。 そして、会見後の榊原CEOの囲み取材でも曙さんのことが話題となり「ショックですね。旗揚げの時に、海のものとも山のものとも分からないRIZINに気持ちよく参戦してくれたことを感謝しています。大晦日と言えば曙ということを示してくれたと思います。病気を患ってからも、車椅子でも大会を見に来てくれると言ってくださいました」と思い出を語った。 さらに榊原CEOは「PRIDEの時代で言うと、僕らはハッスルでお世話になっています。その時のことを思い出してしまいます。とても大らかな人で、オープンマインドでした。どんなこともウェルカムで引き受けてくれました。相撲界で横綱まで行きながらも逆風がある中でK-1に参戦したのは、すごい決断だったなと思います」曙さんに感謝するとともに、当時、プロ格闘家転向には驚いたという。 また、当時はPRIDEとK-1がライバル関係がある中で、曙が2003年に行われたK-1主催の『Dynamite‼』の格闘技デビュー戦でボブ・サップと戦った。そしてうつ伏せに倒れKO負け。それが瞬間最高視聴率が43.0%を記録し、NHKの紅白歌合戦の視聴率を超え記録を打ち立てた。 PRIDEにとってはライバルではあったが榊原CEOは、「僕のライバルはK-1の谷川貞治で、曙さんではなかったです。でも、敵ながらアッパレでしたね。地上波の放送で、曙さんをサップ選手の前に立たせる。やるなと一本取られたなと。僕にはアプローチする発想がなかったので、やられたなと思いました」と本音をこぼした。 今回の曙さんの訃報は時代の流れを感じることになったが、榊原CEOは「密葬と聞いていますが、手を合わせに行きたいですね」と故人を偲んだ。