検察、無罪の二審破棄求める 長野ひき逃げで弁論 最高裁
長野県佐久市で2015年、中学3年の和田樹生さん=当時(15)=を乗用車ではねて死亡させる事故を起こした際、直ちに救護しなかった道交法違反(ひき逃げなど)の罪に問われた男性被告(52)の上告審弁論が13日、最高裁第2小法廷(岡村和美裁判長)で開かれた。 被告を無罪とした二審東京高裁判決について、検察側は「不合理、不当な判断だ」と批判し、破棄を求めた。 一方、弁護側は「二審判決に誤りはない」と反論し、改めて無罪を訴えた。同日結審し、判決期日は後日指定される。 弁論は二審判断を見直す場合などに必要な手続きで、無罪判決が覆る可能性がある。 被告は事故当時、飲酒運転をしていた。衝突後に被害者を捜した一方、酒のにおいを消すため、コンビニで口臭防止用品を購入して服用。その後、倒れていた和田さんを発見した。 結審後に、両親らが東京都内で記者会見を開いた。母の真理さん(52)は「当然処罰されるべきだ。実刑判決をお願いしたい」と語った。