水素燃料電池車からトイレカーへ 災害時の電力供給を実証実験 福島県いわき市と東北大研究所
福島県いわき市と東北大災害科学国際研究所は6月28日、市役所駐車場で水素燃料電池車からトイレカーへの電力供給の実証実験を行った。あらゆる給電パターンを試し、激甚化・頻発化する災害への備えを確認した。 災害時に電気が使えなくなった場合を想定した。いずれも市所有の水素燃料電池車からトイレカーへの給電や、水素燃料電池車から水洗トイレ用の水をくみ上げるポンプへの給電などを試した。 市によると、トイレカーには太陽光発電設備が搭載されているが、雨や雪の日が続いた場合、電気が足りなくなる可能性がある。電気自動車(EV)からも給電は可能だが、市内では水素燃料電池車の普及率が高いため非常時に市民との連携も見込めるという。 実証実験に臨んだ東北大災害科学国際研究所の柴山明寛准教授は「平時からあらゆる事態を想定し、市の総合的な防災力を高めることが大切だ」と強調した。 内田広之市長が視察した。 (いわき版)