「お焚き上げ」では昨年奉納された折り鶴の束が燃やされた（栗東市綣7丁目、大宝神社）

　滋賀県栗東市綣7丁目の大宝神社でこのほど、宝くじのはずれ券で折った千羽鶴の奉納と「お焚（た）き上げ」があり、宝くじ関係者らが高額当せんの夢の実現を祈願した。 【写真】はずれ券で折られた千羽鶴

　神事は2019年から、語呂合わせで「宝くじの日」の9月2日に毎年実施している。発案者は、県内で宝くじ販売店を営む男性（45）＝同市＝。大量のはずれ券を再利用しようと、来店客に7センチ四方に切った券を渡して折り鶴の作製を呼びかけるとともに、氏子を務める同神社の盛り上げにつなげるため、集まった千羽鶴は定期的に奉納している。

　本殿前には年間を通じて千羽鶴がずらりとつるされているほか、宝くじゆかりの絵馬やお札なども授与しており、参拝者も増えているという。

　この日は当せん祈願やはずれ券を供養する拝殿での祈祷祭に続き、昨年奉納された折り鶴約7万6千羽のお焚き上げが本殿前であり、参列者は勢いよく燃え上がる様子を神妙な面持ちで見つめていた。

　今年は数字選択式宝くじ「ロト7」で1等10億円が県内の宝くじ売り場から出た。男性は「神社も盛り上がればうれしいし、次の大当たりも期待したい」と語り、宮司（48）は「1人でも多くの方が幸せをつかんでいただけたら」と話した。

　今回は兵庫県内で宝くじ販売店を運営する男性（56）も初めて参加。「とても本格的な神事で、神社と宝くじがよく結び付いていて感心した。宝くじ業界は厳しいが、御利益を持って帰りたい」と笑みをのぞかせた。