菊池雄星（AP）

◇13日（日本時間14日）MLB　エンゼルス3―5アストロズ（アナハイム） 　アストロズの菊池雄星投手（33）は敵地のエンゼルス戦に先発。7回を3安打3失点と好投し、7月末のトレード移籍から登板試合でチームは土付かずの8連勝となった。自身も新天地で5連勝の今季9勝目（9敗）。85球の省エネ投球で6奪三振、2四球だった。 　菊池は4回、モニアクに内角低めの153キロ直球を右中間スタンドに運ばれたが、試合中継局スペースシティーHNによれば、試合後のエスパーダ監督は左腕への称賛を惜しまなかった。「被弾した球でさえも、いい球だった。2四球で歩かせた走者の生還を許したのは、ここ（アストロズ）に来てから初めての光景だったが、そこから落ち着き、力強い7イニングをもたらしてくれた」 　米記者からの「移籍前よりも好投しているのでは」との質問にも、即座にうなずいた。「すごい球を持っていることは以前から知っていた。こちらに来てからも修正点について前向きな心構えだったのもうれしかったし、まるで何年もアストロズにいるかのように溶け込んでくれている。とにかく、このままいってほしいね」 　菊池が新加入した際、アストロズはスライダーとチェンジアップを増やし、カーブを減らすようアドバイスしたと伝えられている。 　この日は特にスライダーが良かったと振られた指揮官は「リリースの瞬間、直球と見分けがつかない。そして、最後の瞬間で左打者の外に、右打者の内に鋭く曲がるから打者にとって非常に難しい球になる。96マイル（約154キロ）の直球を待っているところに88～89マイル（約142～143キロ）のスライダーが来れば、考えて反応する時間はほとんどない。しかも、投げたいところにスライダーを投げられる制球力がある」と説明した。 　3回に23号2ランで援護した同僚のブレグマンも、菊池について「4つの全ての球種がすごく良かった。素晴らしい仕事をしてくれた。とにかく、踏ん張ってくれたね。被弾して1点差に追い上げられた後、相手打線にカギをかけてくれたのが大きかった」と評価した。（写真はAP）