曽我ひとみさんらが手がけた学習教材。曽我さんが長女を抱いた表紙の右の写真はこれまで未公開のもの

　北朝鮮による拉致被害者で新潟県佐渡市の曽我ひとみさん（65）が、市役所の同僚と一緒に拉致問題に関する学習教材を作成した。初公開の写真を盛り込み、実体験や一緒に拉致された母ミヨシさん=失踪当時（46）=への思いをつづっている。 【特集】拉致ってなに?なぜ日本人を拉致? 　表紙には未公開の写真を1枚使用。24歳ごろ、北朝鮮で撮影されたもので、曽我さんが1歳の長女美花さんを抱いている。幼い曽我さんがミヨシさんに抱かれる写真と、たまたま構図が一致。表紙の写真を選ぶ際、迷いなく2枚を並べることにした。 　教材は3500部作り、一部を佐渡市内の全小学校の児童らに配布した。曽我さんは「半世紀たっても解決せず、苦しんでいる人が、日本にも北朝鮮にもいることを知ってもらいたい」と語った。