善光寺の表参道がランナーでぎっしり 長野マラソン
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春からのマラソンシーズン開幕を告げる長野マラソン大会が17日長野市で行われ、9500人余の参加者が市内を駆け抜けました。今年で18回目。多数の市民が沿道で声援を送り、県内外から訪れた参加者を励ましました。同時に長野車いすマラソン大会もハーフコースで開催しました。
沿道の途切れない声援が元気づけ
大会は日本オリンピック委員会、日本陸連など主催。この日は競技開始前に熊本地震の犠牲者を悼んで黙とう。午前8時30分に市北部の長野運動公園から市南部の長野オリンピックスタジアムまでの42・195キロのコースでスタートしました。 曇り空で時折強風の気象条件でしたが、招待選手らを含む男子の先頭集団は快速で中心市街地に入り、流れるように通過。「早い、もう来た」と沿道の市民らを驚かせました。後続はスピードのレベルごとに集団になって通過し、そのあとに一般ランナーが大集団で街路に入ってきました。
善光寺の前の大門交差点付近では、マラソンに参加した学校の先生を応援する教え子の小中学生らがグループで声援。沿道の市民らとハイタッチしながら「頑張ります」と応えるランナーも。昨年の善光寺御開帳で参拝客らでにぎわった表参道の中央通りはランナーで埋まり、春のイベントが相次ぎ予定される善光寺周辺のにぎわいを先取りしていました。 長野マラソン大会は1998(平成10)年の長野冬季五輪をきっかけにオリンピックの精神を受け継いでいくとの目的で開催。1999(平成11)年から始まり、大会組織委員会事務局によると第6回大会では参加者が5700人を超えるようになり、現在は1万人近くが走ります。
長野マラソン大会は全国でも人気。その理由の一つに沿道の声援が挙げられています。善光寺と結ぶ中央通りからビッグハット、エムウェーブと長野冬季五輪を記念する施設をめぐるコースは市街地を通過。このため市民の応援が途切れず、参加者を元気づけるといわれます。この日も最終走者になりそうな数人のランナーたちが、沿道の声援を受けながら両手を上げて応える場面もありました。 信濃毎日新聞は同日午前に号外を出し、男子はジャイラス・チャンチマ(ケニア)が2時間15分31秒で初優勝したと伝えました。
----------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者を経てライター。この間2年地元TVでニュース解説