身近な湧水を巡って楽しむ 「工芸の五月」でイベント
長野県松本市で開催中の月間イベント「工芸の五月」の一環で18日、市街地に豊富な湧水や水路を巡り、湧水で入れた茶を味わう催しが開かれた。2回に分けて市民ら11人が参加し、着物姿の「みずめぐり姫」の案内で水を飲み比べたり、水辺で一服したり、暮らしに身近な湧水の楽しみ方を体感した。 市美術館(中央4)周辺で民家の庭先も含めて井戸や水路を訪ね、「伊織霊水」前の小公園では、せせらぎのほとりで茶と和菓子を味わった。伊織霊水と「鯛萬の井戸」(大手5)の水で入れた冷茶の味を比べ、参加者たちは「違う、違う」などと驚いていた。 工芸作家の茶器を用い、地元の作家や生花店の協力で石の花器に生けた花がせせらぎを彩るなど、工芸の魅力も紹介。伊織霊水を管理する住民にいわれや湧水管理の苦労話なども聞いた。島立のパート・百瀬美穂子さんは「湧水を訪ねたのは初めて。それぞれ味が違って楽しかった。あらためて松本の良さを発見できた」と話していた。
市民タイムス