「僕にとっての日本シリーズだから」日本ハムに電撃トレードから1年、古巣から雪辱弾 15年夏の甲子園決勝再戦「因縁の相手」から
◆日本生命セ・パ交流戦 日本ハム7―0中日(12日・エスコンフィールド) 思いを乗せて左翼席まで運んだ。4―0の7回1死。日本ハム・郡司は高めの直球をフルスイングした。「僕にとっての日本シリーズだから」。10戦ぶりの6号ソロは古巣戦での初アーチ。「HRだけを狙っていた。ニヤニヤを抑えまくって一周した」と胸を張った。 10年越しにやり返した。一発を見舞った相手は、同学年の小笠原。15年夏の甲子園決勝では仙台育英の4番、東海大相模のエースとして激突。最後は打者・小笠原に決勝弾を浴びて敗れた。中日時代はバッテリーとして1軍でも勝利を挙げたが、対決したのはあの夏以来3219日ぶり。「因縁の相手なので。彼は僕にとってすごく大きな存在」。2安打でリベンジした。 1年前は2軍のナゴヤ球場にいた。失意のどん底だった。電撃トレードから1年。再会した立浪監督からは「頑張っとんなあ」と初めて笑顔で声をかけられた。10日の夜、元同僚の岡林と焼き肉を食べていると「来てくれてありがとう。ようこそファイターズへ」。北海道のファンからだった。「人生、本当に何が起きるかわからない。勝てたことが何よりうれしい」と郡司。2戦連続完封負けのうっぷんを晴らす計13安打7得点で連敗も3でストップ。チームは2位に再浮上した。(堀内 啓太)
報知新聞社