【バレー】ネーションズリーグ女子第3週 五輪切符は誰の手に
セルビアは例年通りエースのボスコビッチを入れずに、週ごとにメンバーを上げていくやり方だ。主将のビジェリカやラゾビッチと共に、OHウゼラック、MBクルタギクと二人の19歳を起用している。特にクルタギクは1試合当たり4.12本のブロックと2位に差をつけブロックランキングのトップにいる。ネットの幅いっぱいに使ってくる攻撃に、日本のブロックも遅れずについていきたい。日本はブラジル戦で見せたエンドラインにハーフスピードで落とすような、イン? アウト? と迷わせる奥深い球やインナーに打ち込んだり、ストレート、クロスと攻撃をコート全面に散らしていきたい。同様にサーブも緩急、強弱織り交ぜて相手の守備を崩していきたい。
アメリカ女子は五輪メンバーを発表
アメリカ女子は五輪メンバーを発表した。12人のうち8人が東京五輪経験者となる。Sポールター、カーリニ、OPドルーズ、トンプソン、OHスキナー、ラーソン、プルマー、ロビンソン・クック、MBワシントン、レトケ、オグボグ、Lウォン‐オーランテスの12人で、各ポジションに1人の補欠がおり、その中から13人目を最後の段階で選ぶ予定だ。東京五輪後に大学バレーのコーチに転身したラーソンだったが、2022年の世界選手権で崩れた守備を立て直すために戻ってきた。チームをまとめ、ブロックを利用した打ち方や、コースの抜き方など37歳というベテランの味を出している。 昨年はまだワンポイントの起用が多かったMBレトケだが、今年はスタメンで存在感を示し、203cmの高さを生かしたブロックは、1枚でも相手にプレッシャーをかけてくる。サーブも高い打点から落ちてくる。20点を過ぎた終盤から入っても、臆せずに打ってくるOHスキナーも自信をつけている。ここまでメンバーに入っていなかったOPドルーズとOHロビンソン・クックがどこで出てくるか、まだ一段上の強さになるだろう。
パリ五輪の残る5枠は誰の手に
第3週の試合が始まる前の世界ランキングは(順位の丸印はすでに出場権がある国)、 ①位トルコ 388.69、②位ブラジル 382.13、③位ポーランド 373.16、4位イタリア358.51、⑤位アメリカ 346.78、6位日本 329.62、7位中国 327.57、⑧位セルビア 324.00、9位オランダ 290.95、10位カナダ 288.74、⑪位ドミニカ共和国 267.49、12位ドイツ 217.83 となっている。 パリ五輪出場12カ国のうち、開催国フランスと昨年の五輪予選で6カ国が決まり、残りは5枠。このうち2枠はアジア・オセアニア大陸とアフリカ大陸の最上位国に、あと3枠を世界ランキングのまだ出場権のない上位3カ国に与えられる。日本は中国とアジア・オセアニア大陸の最上位国を争っており、仮に中国が取った場合でも、ランキングによる獲得のチャンスがある。イタリア、日本、中国、オランダ、カナダのうち4カ国とみていいだろう。2週目のドイツチームに男子チームのグロゼル選手の17歳の娘がおり、父娘一緒の五輪出場の夢もあったが、残念ながらドイツ女子は追いつけそうにない。カナダは日本戦の他に、もう一つオランダとの直接対決が6月14日午後3時半に福岡大会であり、こちらも見逃せない。地の利を生かし、頑張れニッポン!
日本女子の第3週試合予定(開催地、福岡県北九州市)
日時は日本時間 6月12日 午後7時20分 対韓国 6月13日 午後7時20分 対カナダ 6月15日 午後7時20分 対セルビア 6月16日 午後6時45分 対アメリカ バレーボールネーションズリーグ公式サイト:volleyballworld.com
唐木田 真里子