統一アイルランド党のサイモン・ハリス党首（３７）が９日就任し、アイルランド史上最年少の首相となった。（２０２４年　ロイター/Clodagh Kilcoyne）

Padraic Halpin [ダブリン ９日 ロイター] - 統一アイルランド党のサイモン・ハリス党首（３７）が９日就任し、アイルランド史上最年少の首相となった。 連立政権を率いてきたバラッカー前首相が３月に突然辞任を表明。保健相として新型コロナウイルス感染拡大への初動対応が評価されており、高等教育相も歴任したハリス氏が統一アイルランド党の党首に選出されていた。 ハリス氏は９日に連立政権の１８閣僚のうち７つのポストを握っている閣僚の交代を発表予定。マクグラス財務相とマーティン外相は続投する。 次期総選挙が１年以内に実施される見込みの中で、ハリス氏は野党シン・フェイン党の勝利を阻止するために連立政権の強化を目指す。ハリス氏は議会での演説で「新しいアイデア、新しいエネルギー、新たな共感（エンパシー）をもたらしたい」と訴えた。 ただ、バラッカー政権下が直面していた深刻な住宅不足、難民希望者増加への懸念といった根深い問題に就任早々直面することになる。連立合意を引き継ぎ、主要な新しい政策イニシアチブを取る余地はほとんどない。 ハリス氏は、前任者らと同じように住宅問題の解決を公約に掲げている。