生活保護、月500円上乗せ検討 物価高騰の影響考慮 厚労省
厚生労働省は17日、生活保護費のうち食費や光熱費などに充てる「生活扶助」の2025年度の基準額について、1人当たり月500円上乗せする方向で検討に入った。 24年度までの予定だった1人当たり月1000円の「特例加算」を継続した上で、同1500円に引き上げる。物価高騰の影響を考慮した。年内に決定し、25年度予算案に反映させる。 生活扶助の基準額は、原則として5年に1度見直している。国の調査に基づき、生活保護を受けていない低所得世帯とのバランスを踏まえて決める。 同省は22年、新型コロナウイルスや物価高騰の影響を踏まえ、23~24年度の2年間は引き下げをしない臨時措置を決定。具体的には、(1)月1000円を上乗せする特例加算(2)特例加算をしても減額となる場合は、従来の額を維持する「従前額保障」―の二つを行って対応することにした。25年度以降の基準額は、社会経済情勢を勘案して判断するとしていた。