静岡大・浜松医大再編に「とんでもない遅れ」 静岡市長、日詰学長の議論白紙撤回に強い不満
静岡市の難波喬司市長は6日の定例記者会見で、静岡大の日詰一幸学長が浜松医科大との運営法人統合・大学再編の協議を事実上白紙撤回すると表明したことについて「(これまでの)4年間の議論が白紙に戻る。とんでもない遅れだ」と強い不満をにじませた。 「外部の競争的資金をとってくるときに、大学間の再編や連携(の状況)は極めて重要な要素になる」とし、「(学内で)最先端の研究をしている人たちは頭を抱えているのではないか」と述べた。その上で、「魅力ある大学になるために何をすべきか、早く議論を進めてもらいたい」と、次期学長再任が決まっている日詰氏へ注文を付けた。 市が県と共同申請し、約13億円の国交付金事業に採択された清水港や駿河湾を海洋DX(デジタルトランスフォーメーション)の研究拠点にする計画を巡り「本来は静岡大が中心になってやる案件。連携の枠組みにお願いして入ってもらったが、大学は最初、入らないと言っていた。これが現在の静岡大の現実だ」と姿勢を問題視する一幕もあった。
静岡新聞社