【タイ】分散台帳G.U.、カシコン銀系と提携
ブロックチェーン(分散型台帳)開発を手がけるG.U.グループ(東京都渋谷区)は14日、タイの首都バンコクでカシコン銀行傘下のオービックス・テクノロジー・アンド・イノベーション(オービックステック)と業務提携に関する覚書を交わした。来年をめどに、法定通貨と価値が連動するステーブルコインの発行などを検討する。 ステーブルコインは価格が大きく変動せず、国際送金や電子決済手段に向いているとされる。日本では、G.U.テクノロジーズが開発に関わったブロックチェーン「ジャパンオープンチェーン」を使って、オリックス銀行やあおぞら銀行などの金融機関が預金や信託に裏付けして円やドルなどのステーブルコインを発行する実証実験を始めている。 G.U.グループとオービックステックもタイでのステーブルコインの発行を目指す。G.U.グループの近藤秀和社長は「円建てステーブルコインとタイバーツの交換実験も視野に入れ、日タイ間でデジタル通貨を活用した新たなグローバル金融インフラの構築を目指す」と話した。 オービックステックのヤーンウィット・マネジング・ディレクター(MD)は「ステーブルコインの他にも、物理的な資産や仮想的な資産を売買可能なデジタル単位に変換する『トークナイゼーション(トークン化)』も検討していきたい」と述べた。