世界中の男を引き寄せる〝日本一華やかな歓楽街〟徹底ガイド「飛田新地の歩き方」
かつての遊廓の面影を今に残す飛田新地(大阪市西成区)。日本最大の〝料亭〟街であり、現在ではこの場所ほど賑わいを見せる歓楽街は他にはないという。近年では海外からの観光客も多いようだ。そんな飛田新地の〝現在〟を、長年この地を取材してきた風俗ジャーナリストの生駒明氏がレポート。新地内部のガイドや遊び方なども指南する。 【一目でわかる!】「飛田新地」案内図 ◆約400m四方の土地に160軒の料亭が ヤバイ。かわいすぎる。女の子のレベルが、また上がっている。4月4日(木)の夕方4時半、飛田新地の料亭は、すでに全開である。青春通りとメイン通りをひと回りする。コスプレ全盛なのは前回訪れた’23年1月30日と変わっていないが、種類は増えたようだ。ライトアップされた女の子たちに、見つめられながら笑顔で手を振られると、ドキドキと胸がトキメいてたまらない。まだ何もしてないのに、歩いただけなのに、気持ちの高ぶりが抑えられないほどだ。 通りには外国人男性客がいっぱい。時折、カップルもいる。中国、韓国、そして欧米、さらに南アジアや中東らしき男性もいる。やはりここは日本一華やかな歓楽街だ。世界中の男たちを引き寄せ、一瞬で心を鷲掴みにする〝地上の楽園〟である。 飛田新地は約400メートル四方の土地に、約160軒の料亭がズラリと立ち並ぶ。料亭の入り口には女性が座っており、客となった男性は2階の部屋でお茶とお菓子などで軽く飲食をした後、性的サービスを受ける。表向きは「女性と話すうちに、たちまち恋に落ちた結果」ということになっている。 営業は10時頃から24時まで。基本的に年中無休となる。料金は基本20分1万6000円。30分2万1000円、45分3万1000円、60分4万1000円となる。なお、15分1万1000円で遊べる店もある。 場所は天王寺駅から徒歩10分ほどの西成区山王3丁目の一帯となる。女の子の平均レベルは高い。年齢層は通りによって異なり、メイン通り、青春通りなどの〝表通り〟では20代が中心、高架より西側の百番通り、若菜通りなどの〝裏通り〟では30代が中心で、40代以上の女性もいる。 遊びの流れは、路上から女性を見て相手を決め、店に上がる。2階に通されると、コースを決めて、料金を支払う。その後、飲み物とお菓子、おしぼりを女の子が持ってくる。プレイが始まり、女の子にリードされる形で遊ぶ。基本的には「ゴムあり」だが、裏通りでは「生」の場合もある。プレイ後にキャンディーをもらって帰る。キャンディーを持っていることが「遊んだ後」の印となり、客引きのおばちゃんに声をかけられなくなる。 治安はいい。トラブルが起こることは滅多にない。だが、料亭が営業中の新地内で写真を撮ったときは騒ぎとなる。写真撮影はNGだからだ。飛田新地の中には、通行人に撮影禁止を呼びかける看板が、店の壁などあちこちに掲げられている。「STOP!迷惑行為 盗撮は犯罪です No Photography」などと、日本語と英語で表記されている。料亭内の女性にカメラを向ければ、客引きのオバサンからこっぴどく叱られ、罵声が飛び交う。 前身の飛田遊廓は、1918(大正7)年に築かれた。決定的な転機は1958(昭和33)年に完全施行された売春防止法で、表立って風俗店を名乗ることができなくなった。以後、飛田新地の店は「料亭」という看板を掲げ、飛田新地全体は「飛田料理組合」という組織が管理するかたちとなっている。 有料版『FRIDAY GOLD』では飛田新地の24時間の様子を綴った密着ルポ、さらに詳しい〝歩き方〟について解説している。 取材・文:生駒明 ペンネームはイコマ師匠。『俺の旅』シリーズ編集長。徹底した現場取材をモットーとし、全国の歓楽街を完全踏破。フリーの編集記者として、雑誌やサイトの記事、自らのSNSなどで『俺の旅』を継続中。著書に『フーゾクの現代史』『ルポ日本異界地図』(共著)。
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