広島市のタクシー強盗 容疑者の男を公開捜査 乗車時からの映像で辿る犯行の経緯
広島テレビ放送
23日、広島市東区で起きたタクシー強盗事件は容疑者の男が金を奪ったあと、現場近くで服を着替え逃走した可能性があることがわかりました。 記録された映像から、犯行の経緯を紐解きます。 これは、タクシーのドライブレコーダーの映像です。 画面の左上に映る、乗客の男が突然…。 ■運転手 「何?…」 男は刃物を運転手の首元に突き付け、金を要求します。 ■運転手 「ちょ待て待て待て」 ■男 「刺すぞ、早く出せ」 事件が起きたのは、22日の午後2時20分頃。 広島市東区二葉の里の路上で、乗客の男が、運転手をはさみのようなもので脅し現金約1万2000円を、奪い逃走しました。 70歳の運転手にケガはありませんでした。 ドライブレコーダーには、男の行動の一部始終が記録されていました。 男がタクシーに乗ったのは、広島市中区の大手町。 ■運転手 「どこまで?」 指定したのは、JR広島駅北口エリア。 男は10分ほど乗車します。 そして、目的地に近づいたその時… ■運転手 「何?ちょっと待て待て待て」 ■男 「早く出せ、刺すぞ」 男は運転手ともみあいになり、強引に金を奪い取ります。 ■運転手 「やるけえ待て待て」 ■男 「待てじゃないやろ、なんや」 ■運転手 「こんだけしかないじゃない」 ■男 「全部出せよ」 金を奪った後、男は走って立ち去りました。 事件現場は、JR広島駅の北側約400メートルの場所。 男はそこから、南側に向かったとみられます。 ■庭田杏珠記者リポート 「男は犯行後、現場の南側にあるこちらの通りを通ったと見られます。防犯カメラが男の姿をとらえていました」 映像には、白っぽいシャツを着た男が走って逃げる様子が映っています。 ■庭田杏珠記者リポート 「男はこちらの通りを取ってコンビニエンスストアに入ったあと、上に来ていた衣服を脱ぎ捨てて逃走したと見られます」 別の防犯カメラは、店舗に入る男の姿を捉えていました。 約50秒後、男はTシャツ姿になっていました。 捜査関係者によると、店舗で、脱ぎ捨てられた衣服を発見。 服の胸ポケットからは「ハサミ」が見つかったということです。 そして男は、JR広島駅へとつながる階段を上っていき、姿をくらませました。 被害にあったタクシー会社によると、防犯上の理由で以前は車内に仕切り版を設置していましたが、10年以上前にカメラに切り替えていたということです。 逃げた男は40代ぐらいで、身長は175センチほどの細身。 黒色の短髪で眼鏡をかけていたということです。 警察は強盗事件として男の画像を公開し、行方を追っています。 【2024年6月24日 放送】