ソファから遺骨まで回収、中米グアテマラの湖に浮かぶ「ごみの島」で清掃作戦
中米グアテマラの湖に浮かぶこの島―─。実はごみでできている。ペットボトルやタイヤ、ソファ、人の遺骨まで見つかり、アティトラン湖で魚を釣って生計を立てる地元住民は、不安を募らせている。 観光用ボートの操縦士は、湖が透き通っていたころを覚えていると話す。現在、水は緑がかっている。 「なぜ湖が汚染されたのか分からない 見るのも残念だ」 専門家は原因の1つとして、グアテマラ首都圏の産業化を挙げた。 汚染水が川から湖に流れこむと窒素が過剰発生し、有害な藻類が増殖する。2006年には、湖内の窒素レベルを制御するための法律が制定。周辺自治体は水処理施設の資金を拠出したが、再配分されてしまった。 湖の管理当局は、1日にトラック100台分ものごみを搬出していると説明。作業は冬季の豪雨の中でも行われたという。湖面には約1.6キロ以上にわたり、浮遊ごみをせき止める装置が設置された。 廃棄物処理の担当者 「皆、アティトラン湖を救いたいと思っている。いつかは救うことができると信じている」 担当者はこの取り組みがなければ、今頃ここは沼地になっていただろうと語った。 当局によると、湖から撤去したごみの量は今年だけで5380立方メートル以上と、五輪の大会用プール2台分よりも多かったという。