県内2件目の機械遺産 スギノマシンポンプ認定 日本機械学会
●64年開発の1号機 日本機械学会(東京)は22日、日本の産業発展に貢献し、歴史的な意義を持つ「機械遺産」にスギノマシン(滑川市)の「三連プランジャ式高圧水発生ポンプ『スギノポンプ1号機』」を選んだと発表した。富山県内では2011年度に受賞したYKK黒部事業所(黒部市)に次いで2件目で、北陸三県では3件目となる。 スギノポンプ1号機は1936(昭和11)年の同社創業当時から手掛ける水道管や蒸気機関車の配管を清掃する「チューブクリーナー」の新たな駆動源として水圧モータの利用を考えたが、水圧モータの駆動に適する「高圧水発生ポンプ」が手に入らず、自社開発で64年に誕生した。 現在は中核技術のウオータージェット(高圧水噴射)に展開され、金属やコンクリートなどの切断、食品や医療への用途拡大が実現。生活の発展に大きな貢献をしたと評価された。 スギノポンプ1号機は現在、滑川市の本社展示室に常設で置かれている。杉野岳副社長は今回の選定を受け「1号機はわが社の主力技術につながっており思い入れも強い。今までやってきたことが認められた」と喜びを語った。 このほか、「新井式回転抽籤器」、「マカダムローラ サカイ R1」、「ひずみゲージK―1型」、「石川式マリノニ型輪転機―折式新聞印刷機―」、「米国輸出を果たしたNC旋盤MTC―2500R」の5件が選ばれた。