国際規格ASTM C1427に適合したポリエチレンフォームを開発
古河電気工業(古河電工)は2024年10月29日、北米のエアコン市場への展開に向けて国際規格「ASTM C1427」に適合したポリエチレンフォーム「FOAM QH(フォーム キューエイチ)」を開発したと発表した。同社は北米市場における空調配管の冷媒用被覆銅管に展開する。 同社の試験による燃焼時の煙発生量。「FOAM QH」と従来品の比較[クリックで拡大] 出所:古河電工
FOAM QHの概要
近年、自然災害の激甚化や頻発化に伴う火災リスクの高まりを受け、さまざまな素材で火災発生による燃焼時の煙発生を抑制し、人体の安全性を確保する機能が求められている。 そこで、古河電工はエアコンなどの冷媒用被覆銅管向けにFOAM QHを開発した。FOAM QHは、独自のコンパウンド技術を用いることで燃焼時の発煙量を半減させた他、ノンハロゲン系難燃剤を用いていることから燃焼時にダイオキシンが発生しない。 同製品は米国試験材料協会のASTM C1427規格における押出しシートとチューブの発泡ポリオレフィン断熱材の標準仕様に適合している。
FOAM QH開発の背景
近年、北米のエアコン市場では、エネルギーや環境配慮の観点から、建物全体を空調するためにエネルギー負荷が大きくなる従来のセントラル方式から、個室ごとに空調するダクトレス式エアコンへの転換が進んでいる。そのため今後は、空調配管で用いられる冷媒用被覆銅管の市場拡大が見込まれている。こういった背景を踏まえて古河電工はFOAM QHを開発した。
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