国連「恥ずべきリスト」にイスラエルとハマスの双方…子供の人権侵害5000件超
【ニューヨーク=金子靖志】国連は13日、世界の武力紛争が子供にもたらす影響を調べた年次報告書「子供と武力紛争」を公表した。子供の権利を著しく侵害した国や組織のリストに、パレスチナ自治区ガザで戦闘を続けるイスラエルとイスラム主義組織ハマスの双方を新たに加え、子供を保護するよう求めた。 【表】一目でわかる…ハマスとイスラエル、紛争に至るまでの経緯
報告書によると、昨年、イスラエルが子供の人権を侵害した事例は5698件で、ハマスによる事例は116件確認された。
イスラエルによる人権侵害について、昨年10~12月にパレスチナ自治区ガザやヨルダン川西岸で殺害されたパレスチナ人の子供は2267人に上り、大半が人口密集地でイスラエル軍が爆発性の兵器を使用したことが原因だと指摘した。
ハマスについては、昨年10月の奇襲で、イスラエルの子供43人が死亡し、子供47人が拉致されたとして人質の即時解放を求めた。
報告書には重大な人権侵害を行った国や組織の一覧が掲載されており、「恥ずべきリスト」と呼ばれる。昨年初めてリスト入りしたロシアは今年も掲載された。