英国自動車販売 パンデミック以来最高に 前年比28万台増加、2023年
英国の新車販売、パンデミックから回復へ
英国の2023年の自動車販売台数は190万台を超え、パンデミック以来最高となった。 【写真】英国で「大人気」のクロスオーバー車【フォード・プーマを写真でじっくり見る】 (23枚) 英国自動車工業会(SMMT)の統計によると、30年ぶりの低水準であった2022年の160万台から28万9000台の増加となっている。この伸びはフリート販売(レンタカー向け)の好調によるもので、同分野だけで前年比38.7%増の110万台が登録された。 個人向け販売では、「生活費危機」と高金利が引き続き影響し、成長を鈍らせたため、登録台数は81万8000台と安定を保った。2019年の最高値230万台を17.7%下回った。 にもかかわらず、SMMTのマイク・ホーズ会長は、自動車業界は前年よりも「ずっと自信を持って楽観的に2024年を迎える」と述べ、197万台まで成長すると予測している。 成長の鍵となったのはEVの記録的な普及で、新規登録車の6台に1台を占めた。これは、EVを購入することによる税制上の優遇措置(現物給付税率は少なくとも2025年までわずか2%に据え置かれる)のおかげで、法人やフリート分野が販売を牽引した。 2023年に英国で登録されたEV総数31万5000台(2022年比5万台増)のうち、24万2235台がフリート向けで、個人向けはわずか8.9%にとどまった。過去、2020年と2021年のEV販売台数の合計は29万8932台だ。 一方、ハイブリッド車は2023年に27.1%の伸びを記録し、市場シェアは12.6%に達した。プラグイン・ハイブリッド車は39.3%増で市場シェア7.4%となった。 また、スーパーミニ(Bセグ車)は29.8%(約8万6000台)、SUVは28.6%(8万2000台)を占めた。フォード・プーマのようなクロスオーバー車も好調で、28.3%(8万1000台)となっている。これら3つのセグメントは2013年以来、最も人気が高い。 こうした結果を受け、SMMTのマイク・ホーズ会長は次のようにコメントしている。 「供給の課題が薄れ、新車市場はパンデミック(世界的大流行)以来最高の年を迎えています。特に最新EVへのフリート投資によって活気づいており、2024年の課題はグリーンな回復を実現することです」