南信州の晩秋、数珠玉の音響く観音堂 納められる22万3000巻の写経
飯田市南信濃和田の龍淵寺で月1回開く写経会は、今月5日で323回を数えた。1995年に始まり、重ねた写経は約22万3千巻。境内の観音堂「光堂」に全て納められている。 【写真】天竜峡の紅葉、川面からの眺め
旧宿場町「和田宿」を見下ろす光堂には、十二支の木彫りが据え付けられている。お参りの人は自分の干支(えと)を探し「年賀状用に」と写真撮影。正面に大きな数珠がかかっており、両手で回すと玉がぶつかってカチカチと鳴り響く。
「いつも家内安全を願いながら書いています」と、地元の女性(76)。写経会には10年ほど前から参加し、これまでに約300巻を納めた。「写経をしていると気持ちがすっと落ち着いてくるんです」