「まだ青いのもあるけど」 台風に備え農家が果樹の収穫急ぐ【長野県】
台風10号の接近に伴い、長野県飯田下伊那地域でも農家がリンゴやナシの早めの収穫や強風への対策を急いでいる。 飯田市座光寺の農家代田学さん(54)は28日、リンゴのわせ種「つがる」の収穫を進めた。同品種は8月中旬から収穫を始め、今は終盤を迎えている。「まだ青いのもあるけど落下してしまうことを考えると仕方ない」と色づきの薄い実にも手を伸ばしてコンテナに詰めた。 代田さんの果樹園は座光寺地区の高台にあり、この地域は北からの風の影響を受けやすいという。台風の際には防風ネットも張っているが、「今回の台風は動きが読めず、どちらの方向から風が吹くのか分からないので防風ネットを張る向きを決められない」と嘆いていた。 ほかに支柱で樹木を補強するなどの対策を講じた代田さんは「あとは台風が直撃しないことを祈るしかない」と被害が出ないことを願っていた。 JAみなみ信州営農部は農家に対し、防風ネットの設置や支柱での枝補強、ビニールハウスの補強など強風対策をするとともに、収穫期が近い果樹などは可能な限り早取りして落下被害を防いでほしいと呼び掛けている。