トークショーを行った畑山隆則氏（右）と尾川堅一

　ボクシングの元世界2階級制覇王者の畑山隆則氏（48）が18日、「すみだボクシング祭り2024」（東京・ひがしんアリーナ＝墨田区総合体育館）で行われた元IBF世界スーパーフェザー級王者の尾川堅一（36＝帝拳）とのトークショーに出演。スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥（31＝大橋）を高く評価すると同時に世界王者の中に格差が生じていることを指摘し、近年多発している計量失敗について苦言を呈した。 【写真】糸の切れた人形のように倒れるネリ 　畑山氏は報道陣に井上のすごさについて問われると、「誰が見てもでしょ。実績も、すべてがすごすぎます」と苦笑しながら返答。「あの階級（軽量級）で倒して当たり前でしょ。中量級でもなかなか狙って倒せるもんじゃないけど簡単に倒しちゃう。異次元だよね」と絶賛した。 　一方で、日本ボクシングの盛り上がりについて問われると、「同じチャンピオンでも格差はある。日本（社会）の縮図。井上チャンピオンは別格だよね。野球でも大谷（翔平＝ドジャース）選手がすごいけど、あれだけ活躍されたらぐうの音も出ない」と指摘。「我々の時代は（世界王者に）なれば半分ゴールでしたけど、今はなってからがスタートラインみたいな感じ。井上チャンピオンがすごすぎて」と、過去との違いを強調した。 　また、トークショーでは計量失敗について、直前に体内の水分を大量に排出する〝水抜き〟と言われる方法が流行していることなどを批判。報道陣には「科学の進歩と減量はリンクしていないですね。これだけ失敗があると。我々の時は（失敗が）ないんだから、我々の方が正しいと言わざるを得ないじゃないですか」と、あきれ顔で説明した。