相可高が優秀賞1席 三重・多気町肉牛共進会で500万円
三重県多気郡多気町の第57回町肉牛共進会(同町、多気郡農業協同組合、町和牛部会主催)が3日、同町ヴィソンの複合リゾート施設VISON敷地内で初めて開かれた。午前の審査では、県立相可高校の生徒たちが出品した「わかみのり」号が優秀賞1席を獲得し、午後の競り市で500万円で霜ふり本舗(瀬古食品)が落札した これまで町役場前駐車場で開かれていた会場を変更し、国内外観光客の目に留まりやすいVISONでの初開催となった今年は、町内の7肥育農家と相可高生産経済科から、昨年より1頭少ない計13頭が出場。特産松阪牛以外にも2頭が審査対象に加わった。 優秀賞1席のわかみのり号は、兵庫県養父市産で、2021(令和3)年9月生まれ。翌年5月に肥育を始め、体重634キロ、体高132センチ、胸囲480センチの立派な体格に育った。逵兼一郎顧問によると「元気な牛に育ってくれた。夏の暑さ対策や牛舎の老朽化対策に音を上げることなく世話をした生徒たちの手入れのおかげ」という。 審査委員長の梅木俊樹・県畜産研究所大家畜研究課主査研究員は「背と腰の張りが豊かで、バランスがよく、全身滑らかな姿形をしていて、被毛の質も良かった。特産松阪牛にふさわしい」と評価した。 3年・田牧瑛都さんは「名前を呼び掛けるなどして、牛から人間に慣れてもらうように育ててきました。牛舎を清潔に保つことも大切。牛にとって良い環境とは何か考え続けてきたつもりです」と喜びを語った。 午後からは競りが行われ、8頭で成立した。 相可高の優秀賞1席以外の入賞した牛は次の通り。(かっこは出品者、購買者の順、敬称略) ▶優秀賞2席=うえだ416号(松本しのぶ)=300万円(霜ふり本舗) ▶同3席=まるみ3の2号(北浦一成)=250万円(同) ▶優良賞1席=しずたに3号(竹内康弘)=不成立 ▶同2席=あきあじ号(畑敬四郎)=202万円(和田金) ▶同3席=くれあ号(西岡伸之)=不成立