【ホープフルS・人気薄激走の理由】17番人気ファウストラーゼンが〝絶妙まくり〟で3着 杉原誠人の好騎乗
[GⅠホープフルステークス=2024年12月28日(土曜)2歳、中山競馬場・芝内2000メートル] 単勝303・3倍の17番人気だったファウストラーゼン(牡・西村)が大健闘の3着。未勝利戦(京都芝内2000メートル)を勝ったばかりの身で低評価だったが、レース中盤に強烈なまくりを放つ競馬で見せ場をつくった。 スタート後に挟まれる形となり序盤はほぼ最後方。しかし、2コーナー付近でペースがガクッと落ちたところを見て進出し、3コーナー手前では早くも先頭に立つ。残り200メートルあたりで勝ち馬クロワデュノールにかわされてからもしぶとく粘って、馬券圏内に残した。 鞍上の杉原は「追い切りに乗せていただいてチャンスがあると思っていました。スタートで挟まれる不利があって、思ったより後ろからになりましたが、ペースも遅かったですし、この馬の持ち味を生かすために(レース中盤で)行きました。最後、1頭になってしまって踏ん張りにくいシチュエーションになったのがもったいなかったですが、本当に馬は最後まで頑張ってくれました。しぶとかったですし、ブリンカーも効いていたと思います。まだ緩さはありますが、能力があってスタミナもありますし、これからが楽しみです」。馬をねぎらったが、向正面の下り坂を利用した無理のない絶妙なまくりで結果を出した鞍上も大いに賞賛されるべきだ。 今回は操縦性の高さや効率的なフォーム、勝負根性などが生きた形。ややスピードには欠けるものの、それらの長所は大舞台で真価を発揮する。来年のクラシック戦線でも侮れない一頭となるだろう。
東スポ競馬編集部