BE:FIRSTの音楽をいい音響で聴かない理由がない ドキュメンタリー映画で楽しめるメンバーこだわりのサウンド
11月15日よりBE:FIRSTのライブドキュメンタリー映画『BE:the ONE -MEANT TO BE-』が公開された。同作は2023年に公開された『BE:the ONE』に続く、ライブドキュメンタリー映画第2弾。2024年3月に開催された『BE:FIRST LIVE in DOME 2024 ”Mainstream-Masterplan”』1日目の公演だけでなく、MCやバックステージ、リハーサルの様子、メンバー同士の会話、スペシャルインタビューが詰まっているという作品だ。 【ライブ写真】BE:FIRSTも出演した『BMSG FES'24』の模様 デビューから約2年4カ月で東京ドーム公演を成功させたBE:FIRSTは、2025年のワールドツアー、22024年12月から4都市9公演をまわるドームツアー『BE:FIRST DOME TOUR 2024-2025 “2:BE” 』の開催が決定しており、さらに羽ばたいていく彼らのこれまでを知るためには必見になりそうだ。 そんな同作は、ライブ会場の真ん中にいるような臨場感を体験できる、ULTRA 4DXでの上映も決定。公式サイトでは、メンバーも「曲一曲一曲ライブに近い迫力で観ることがまた違った音楽的魅力あふれた映画になっています」(SOTA)、「音質など本当のライブのような感覚を味わえると思います」(MANATO)、「今回も2D版に加えて、ScreenX、4DX、ULTRA 4DXでも公開予定と、迫力が増しているので、より楽しんでいただけるのかなと思います」(RYUHEI)、「臨場感や、音量、音質だったりとリアルなライブの爆発力みたいなものが映画館だからこそ体感できるものになっています。本当に目の前でライブ見ているような感覚になれると思う」(RYOKI)とコメントしており、映画館で観ることの意義に言及している(※1)。
メンバー一人ひとりのこだわりがつまったサウンド
そもそもBE:FIRSTは楽曲に強いこだわりを持っているグループだ。メンバーが楽曲制作、作詞作曲のフェーズ以前から携わることも多く、1曲1曲にしっかりと自分たちの意思や考えを込めている。その思いは様々な場所で語られてきた。例えば、8月27日に公式YouTubeチャンネルにアップされた「2nd Album『2:BE』Special Interview - Spotify Liner Voice+ -」一つ取ってもぎっしり詰まっている。「Masterplan」についての「いろんなところで『制作にこだわりました』、『制作陣にこだわりを持っていて』と話をさせていただいたんですけど」というRYUHEIの言葉は、ダイレクトにそれを表している。さらにLEOが続けた「かねてより、BE:FIRSTのチーム内では『New Chapter』(BMSG ALLSTARSの楽曲)みたいな和を使った楽曲をやりたいと話していたので」という言葉からは、サウンド感を含めて普段からどんな楽曲を作りたいか話していることがわかるはずだ。 また、同動画の「Blissful」についてLEOは「(話し合いをした時に仮で決めていった)表題曲ではない(別の)表題曲ってありなのかなって話になりまして。SHUNTOとSOTAが中心となって話を始めてくれて。ドンドンみんなが『こういうのもいいんじゃない?』って話をし始めたのを覚えていますね」と語っており、彼らの日常の中に“楽曲制作”が根付いていることが伝わってきた。 加えて、同動画内ではSOTAが特に日本ではR&B寄りのポップスHIPHOP寄りのポップスだったり、そのすべてが“ポップス”として見られがちであることを感じているとし、「そこの区別。たしかにポップスで歌詞を受け取りやすいし、共感性もあるんだけど、やってることはすごいHIPHOPだよねとか、R&Bだよね、なんかちょっとレゲエっぽくない? みたいな。振り切った『Mainstream』、『Boom Boom Back』をやってきた俺らだからこそ、BESTYを含め受け取る側が見つけてくれるんじゃないかなって期待もあったし」と、次にどういうサウンドの楽曲を出すべきなのかまでを考えている旨を話していた。ボーイズグループにおけるいちメンバーがここまで自分たちの楽曲について考えているのは、周りを見ても決して多くはないはずだ。 そんな7人のこだわりが詰まったBE:FIRSTの楽曲を、いい音響で聴かない理由がない。むしろサブスクで圧縮された音源だけを聴いているだけではもったいない気すらしてくる。だからこそ、彼らのライブドキュメンタリーは映画である必要があるのではないだろうか。そして、音楽を楽しむだけではなくBE:FIRSTというグループの解像度を高めるためにも、『BE:the ONE -MEANT TO BE-』を観るべく映画館に足を運んでみてはいかがだろうか。
高橋梓