トランク広すぎ! VW “初” の電動ワゴン 286馬力の後輪駆動EV「ID.7ツアラー」登場
ライバルを凌ぐ大容量トランク 空力にも配慮
ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲンは、電動ステーションワゴンの新型「ID.7ツアラー」を欧州で公開した。2024年後半に現地で発売予定だ。 【写真】パサート・ヴァリアントの新世代電動バージョン?【新型フォルクスワーゲンID.7ツアラーを写真で見る】 (16枚) フォルクスワーゲンにとって初となる量産EVワゴンであり、「新時代の電動オールラウンダー」と形容されるフラッグシップモデルである。 ID.7ツアラーのボディサイズは全長4961mm、全幅1862mm、全高1536mm。セダン版のID.7とプロポーションは同じで、新型パサートよりも全長を除いて一回り大きい。 トランク容量は5人乗車時で605L、後部座席を格納すると1714Lに拡大でき、積載能力においてBMW i5ツーリング(570~1700L)やプジョーe-308 SW(548~1574L)を上回る。 空力に配慮したスタイリングはセダン版を踏襲しており、空気抵抗はCd値0.24(セダンはCd値0.23)とされる。
航続距離685km 生成AI「ChatGPT」も搭載
欧州仕様のID.7ツアラーには、「プロ」および「プロS」の2種類のグレードが用意される。プロは77kWhのバッテリーを搭載し、最大175kWの急速充電に対応、10~80%の充電時間は約28分だという。 プロSは大型の86kWhバッテリーを搭載し、WLTP航続距離は685kmと、市販の電動ステーションワゴンの中で最長となる。充電速度も最大200kWに向上する。 全車、フォルクスワーゲンの最新電気モーター「APP550」をリアに搭載し、最高出力286ps、最大トルク55.5kg-mを発生する。四輪駆動の高性能モデルとして、GTXバージョンも後に追加される予定だ。 インテリアでは、15インチのタッチスクリーン・インフォテイメント・ディスプレイが採用されている。生成AIのChatGPTを搭載する新しい音声アシスタント「IDA」も導入され、自然な会話に近いインタラクションを実現するという。 オプションとして、ボタン操作で透明度を変更できる電子制御パノラミックルーフやマッサージシートといった快適装備のほか、室内照明、ステレオ、空調を調節して落ち着いた環境を作り出すウェルネス(Wellness)アプリなどがある。 欧州向けの価格はまだ明らかにされていないが、セダン版のID.7より若干高く設定される見込みだ。
サム・フィリップス(執筆) 林汰久也(翻訳)