共働きで支出が「5万円」増える!? 財布のひもを緩めないコツとは?
専業主婦という存在が少なくなっている現代、共働きの世帯も多いですよね。しかし、収入が増えて余裕ができるとついついお金を使いたくなってしまうものです。本記事では、共働きすることでどれだけ支出が多くなってしまうのかを検証します。
共働き・子ども2人で増える支出は約5万円
共働きすると、家庭の支出はどれだけ増えるのでしょうか? 2023年の総務省統計局の家計調査(家計収支編)に、「妻の就業状態、世帯類型別」という統計があります。夫・妻の就業状態、妻の収入、子どもの人数などを細かく分けて表にしたものです。その中でも特に「共働き」「夫のみ有業」かつ「未婚の子ども2人」の世帯において比較してみます(図表1)。 図表1
総務省統計局 家計調査(家計収支編)2023年 二人以上の世帯 妻の就業状態,世帯類型別より筆者作成 片働き家庭よりも共働き家庭で支出が多いトップ3は以下のとおりです。 1.交通・通信 1万6773円 2.食料 7058円 3.教育 5453円 「交通・通信」の内訳は、車関係費が共働きのほうが大きく、通信費はさほど差がありません。「食料」は調理食品・外食の差が大きめです。「教育」は、授業料・補習教育が共働き家庭で多くなっています。「非消費支出」というのは、税金や社会保険料などです。 反対に、共働き家庭のほうが出費の少ない項目は以下の2つです。 1.住居 ▲8377円 2.光熱・水道 ▲380円 共働き家庭のほうが「住居」が低いのは、「土地家屋借金返済」の集計が別になっているためです。図表1には「実支出以外の支払」が含まれていません。「土地家屋借金返済」を含む「実支出以外の支払」は共働き家庭が62万5421円、片働き家庭53万2041円と、共働き家庭のほうが9万3380円高くなっています。
働く人が1人増えると年間約256万円の支出が増える?
前項では、共働き・片働き家庭の支出を比較しました。ここからはもっと視野を広げて、年収・世帯人員・有業人員などから支出がどう変わるか、統計を見てみましょう(図表2)。 図表2