元大関旭国に最後の別れ 告別式、元旭鷲山ら悼む
大相撲の元大関旭国で、22日に77歳で死去した元大島親方の太田武雄さんの葬儀・告別式が24日、東京都墨田区内で営まれ、弟子で元小結旭鷲山のダバー・バトバヤル氏らが最後の別れを惜しんだ。故人の勧誘で入門したモンゴル出身力士の先駆者は「親方がいて僕がいる。最後に会えてうれしかった」と悼んだ。 バトバヤル氏は9月上旬に太田さんと再会したといい「泣いて喜んでくれた」と回顧。「稽古に厳しかった。本気で怒った時には『まげを切れ』と言われて、はさみを持って追いかけられるくらいに怖かった」と笑った。 22日夕方に亡くなって以降、多くの弟子たちが墨田区の自宅を弔問し、夜遅くまで思い出話に花を咲かせた。大島親方(元関脇旭天鵬)は「これだけの弟子が集まって、おやじは幸せだったと思う。少し安心しているのではないか」と語った。 関係者によると、斎場に向かう車は両国国技館の周辺を1周した。太田さんは現役時代にしぶとい取り口から「ピラニア」と呼ばれ、大関在位は21場所。師匠としては横綱旭富士ら数多くの関取を育成した。