バイデン陣営が選挙戦の方針変換か、暗号資産業への働きかけ強める=報道
暗号資産業界関係者に意見求める
再選を目指す米大統領ジョー・バイデン(Joe Biden)氏が、ここ2週間で暗号資産(仮想通貨)業界関係者への働きかけを進めているようだ。 暗号資産メディアのザ・ブロック(The Block)が情報筋の話として5月29日報じた。 報道によれば、バイデン政権と同陣営は、暗号資産及びそのコミュニティへの理解を深めようとしているという。 バイデン陣営は、接戦になりそうな大統領選において暗号資産関連の課題がカギになるかもしれないとの認識を強めたことから、2週間ほど前から暗号資産業界関係者に電話をかけ、交流し始めたという。 バイデン陣営は、今後の暗号資産コミュニティとその政策に関する指針を有識者らに求めているようだ。 なおバイデン政権は最近、米証券取引委員会(SEC)の指針「SAB121」を覆す新法案「H.J. Res 109」に拒否権を発動すると表明したことで、暗号資産コミュニティの反感を買っていた。 またバイデン氏のライバルであるドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は、暗号資産による政治資金の寄付を開始し、2024年のリバタリアン全国大会で暗号資産推進と反CBDC(中央銀行デジタル通貨)を表明している。また、セルフカストディでの資産管理の権利支持や、反暗号資産を唱えるエリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員をビットコイン業界に近づかせないとも話している。 情報筋は、今回のバイデン政権の働きかけは暗号資産業界の大半からは好意的に受け止められているとしたが、一部の業界関係者からは「小さすぎるし遅すぎる」との見方を示しているという。
髙橋知里(幻冬舎 あたらしい経済)