大谷翔平、第1打席は右前打 微妙な打球もビデオ判定でヒットに 一塁走者は一、二塁間でウロウロ
◆米大リーグ パイレーツ―ドジャース(6日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク) ドジャース・大谷翔平投手(29)が6日(日本時間7日)、敵地・パイレーツ戦に「2番・DH」で先発出場。初回無死一塁の第1打席は右前打を放ち、3試合連続安打とした。ビデオ判定(チャレンジ)の末、ヒットと判定された。 この日のパ軍先発は初対戦の左腕・ファルター。外角の83・8マイル(約135キロ)スライダーをうまく捉えたライナー性の打球がライトに飛んだ。右翼・オリバレスがダイビングキャッチ。一塁走者・ベッツはダイレクトキャッチか、ワンバウンドしていたのか判断がつかず、一、二塁間をウロウロし、結局一塁に戻った。大谷も一塁の前で困り顔。送球は二塁にされていた。それでも、ドジャース・ロバーツ監督がチャレンジすると、判定はワンバウンドしていたとして右前打に。ベッツは二塁に進塁し、大谷も一塁に残った。そして、続く3番・フリーマンが先制3ランを右翼席にたたき込んだ。 前日5日(同6日)の同戦では23年ドラフト全体1位のポール・スキーンズ投手(22)と初対戦。MLB公式サイトも特集を組んだ“怪物対決”は初回に3球連続直球で空振り三振に倒れた大谷が3回2死一塁で5試合ぶりの15号2ランをバックスクリーンに放り込んだ。100・1マイル(約161・1キロ)直球を打球速度105・6マイル(約170キロ)で打ち返した。100マイル(約161キロ)以上の球を本塁打にしたのはキャリア初のことだった。 「素晴らしいボールでしたし、最初の打席なんかあんまりいいスイングだったとは言えなかった」と相手をたたえた上で「それを打てたのは良かった」と振り返った大谷。けん制球を受けて左太もも裏を打撲した影響もあり、不振に陥っていたが、自身の日本人記録をさらに更新する27球場目(現在の各本拠地では25球場目)の一発で、昨季は月間15発を放つなど例年得意の6月に初アーチ。スキーンズから5回にも右前打をマークし、6月に入って初のマルチ安打と復調の気配を見せていた。 PNCパークは右翼後方にアレゲニー川が流れ、鮮やかな黄色のロベルト・クレメンテ橋が見える美しい球場だ。ジャイアンツの本拠地・オラクルパークでは右翼後方の海に飛び込む場外弾“スプラッシュヒット”が有名だが、パイレーツの本拠地でも場外の川まで飛んでいく特大アーチが生まれる可能性があり、また新たな伝説誕生にも期待がかかる。
報知新聞社