北海道で年間約15万頭駆除される"シカ"のほとんどが廃棄されるだけ…シカ肉の有効活用で試行錯誤 レストランのコース料理からペットフードまで
「イタリアンの(店に)就職。イタリアンでシカ肉を使うこともあると思うので、私がさばけたら費用面でも楽だと思うので」(学生) 現役のシェフからは肉の部位に合わせた調理法を学びました。 この日、作られたのは内もものローストやロースカツレツなど5品。 その出来栄えに写真を撮る学生の姿も。 「こんなに水分含んだシカ肉を食べることはない。新鮮でおいしいです」(学生) 「どっちかというとホタテに味が似ている。なじみのある食べやすい味」(学生) 「私出身が関西なので、北海道の食材をシカも含め関西に広めたい」(学生) 「北海道ならではの良さや北海道が抱える問題をきちんと理解して、調理師としてどう社会に貢献できるか、大事にしてほしい」(北海道調理師専門学校 笹岡 親 副学校長) アイコンズでシカ肉の加工が始まってからまもなく10年になろうとしています。 これは栄養価の高いエゾシカの乳房をスライスして乾燥させたものです。
全国でもアイコンズでしか販売していないといいます。 「内臓も胃袋もアキレス腱も、何もかも使って歩留まりが65%、エゾシカの命を余すとこなく使ってあげる。だから他のメーカーにはない商品が結構ある」(初田さん) 「これはボーンブロス。本当に骨の髄をとけるまで煮込むとこういう状態になる。こっちはシカ1頭丸ごとの水煮」(初田さん) 「すごいおいしそうなにおいがする。料理しているときのにおいと一緒ですね」(鎌田記者) 「普通に塩コショウしたら、人間もおいしく食べられる」(初田さん) 「ボーンブロスを食べているが、いい食べっぷりです。あっというまになくなりました。隣のを奪うように食べています」(鎌田記者)
犬用のこれらのレトルト商品は4月以降、全国での販売を目指しています。 「(シカの)命を無駄にすることなくつながっていくかは、人と人とのつながりだと思う。ハンターがいて、解体所があって、最終的に料理屋に回る。それしかない」(初田さん) 駆除するシカを決して無駄にしない。 試行錯誤が続いています。
UHB 北海道文化放送
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