ドジャース・大谷翔平がナ・リーグ単独トップの21号! 移籍後初の初回先頭打者本塁打
【デンバー(米コロラド州)20日(日本時間21日)=丹羽政善通信員】米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手(29)がロッキーズ戦に「1番・DH」で出場し、ナ・リーグ単独トップとなる21号ソロを中越えに放ち、3打数1安打1打点2四球だった。初回先頭打者本塁打は移籍後初で、通算7本目。メジャー通算775安打とし、日本選手で歴代単独3位に浮上した。試合は5―3でド軍が勝利した。 【写真】打席に入った際、バットでのルーティンを行うドジャース・大谷 一回、大谷が足跡一つない真っさらなバッターボックスに足を踏み入れた。そして、ほぼ真ん中のシンカーをバットのやや先端で捉えた。打球は29度の角度で高々と舞い上がる。中堅手がフェンス際でジャンプし左手を伸ばしたが、白球はクアーズ・フィールド中堅奥の茂みに飛び込んだ。 雄大なロッキー山脈を望むデンバーは標高が約1600メートル。気圧が低く酸素が薄いため打球が伸びる。晴天のデーゲームで乾燥した空気も打球を後押しし、21号先制ソロは427フィート(130メートル)の飛距離を生んだ。大谷の取材対応はなかったが、一発を浴びたロッキーズの左腕ブラックは「決して悪い球ではなかった。おそらく少し詰まっていた。あそこまで飛ぶとは思わなかった」と目を丸くした。 相手投手を驚かせた6月7本目のアーチで、オズナ(ブレーブス)を抜きナ・リーグ単独トップに浮上した。先頭打者本塁打はエンゼルス時代の2022年以来、2季ぶり7本目。ドジャース移籍後初の先制パンチで勝利への流れをつくった。 この一発でメジャー通算775安打とし、青木宣親(現ヤクルト)を抜いて日本人選手の歴代で単独3位となった。5試合連続打点は自己最長タイ。ここ10戦6発と量産態勢に突入し、2年連続、ア・ナ両リーグでの本塁打王獲得へ期待は高まるばかりだ。 得意の6月にメジャー通算50本目の本塁打をマーク(打率・329、106打点)。左手の骨折で離脱したベッツに代わって1番を務めてから4試合で18打数8安打、打率・444のハイアベレージに加え、21打席で11出塁。リードオフマンの適性を発揮している。 大谷が打線を活気づけ、3-0の四回にはスミスとフリーマンの2者連続本塁打弾でリードを広げた。投手陣は先発の山本やビューラー、中継ぎのグローブらが負傷のため離脱中。打者ではベッツ、マンシーらを欠く中、大谷がロッキーズとの4連戦を3勝1敗の勝ち越しに導いた。