石油資源やCO2排出量削減へ、市が来月からペットボトルを水平リサイクル【宇部】
宇部市は来月から、回収した使用済みのペットボトルすべてをペットボトルに再生する「ペットボトル水平リサイクル事業」を始める。石油資源の使用削減や、ペットボトル製造過程でのCO2排出量の削減が期待される。 家庭から排出されるペットボトルはこれまで、食品用トレーや卵パック、衣服、洗剤ボトルなどにリサイクルされてきた。水平リサイクルでは、市が回収したペットボトルの圧縮などを行い、神奈川県川崎市のリサイクル業者に売却。その業者が分子レベルまで分解し、樹脂にする作業を行った後、飲料メーカーで新しいペットボトルに成形し、再利用される。 市では今年度、導入の可能性に関する調査を実施。その結果、中間処理過程の作業効率の向上や不適物の削減、市民の環境意識の高揚といったメリットが見込まれることが分かった。 県内では山口市で一部導入されているが、回収したすべてのペットボトルを対象とするのは宇部市が初めてという。 市によると、2022年度のペットボトルの回収量は342㌧。水平リサイクルの導入後も、分別方法やごみの出し方は変わらない。