「どこまで被害者を愚弄するのかと思ってますし、本当に許せない」 “職権乱用”の指摘は「事実無根」 元大阪地検検事正が準強制性交罪に問われている裁判の被害女性がABCテレビの単独インタビューで完全否定
大阪地検の元検事正・北川健太郎被告(65)から性的暴行を受けたと訴える検事の女性が、被告の弁護人から“職権を乱用して公判の資料を入手した疑いがある”と指摘されたことについて18日、ABCテレビの単独インタビューで「事実無根」だと強く否定しました。 北川被告の弁護人は13日、公判で提出されている証拠の中に、「女性検事が検事の地位を利用して入手したとみられる資料があり、職権乱用などの疑いがある」と主張し、大阪地検に調査を申し入れたことを明らかにしていました。 双方の主張によりますと、この資料は北川被告が大阪地検の次席検事だった頃に、別の準強制わいせつ事件に関して作成したものだといいます。 女性検事はABCテレビのインタビューで、資料は被告が性犯罪の立証に精通していることを証明するため、捜査を担当する検事に取り寄せて欲しいと依頼し、被害者の立場で開示されたものだと説明し、不正に入手したものではないと強調しました。 「私自身検事として、その資料を入手することは物理的には可能でしたけれども、それを私個人の被害の立証のために入手することが不適切であると当然分かっていましたので、検察庁に取り寄せて欲しいとお願いをして入手していただいて、証拠を開示してもらいました」 「(被告の弁護人は)あたかも私が自分の被害を立証するためには犯罪を犯してでも立証しようとしているというような情報操作をしようとしてるのは明らかであり、それに対して非常に憤っているし、どこまで被害者を愚弄するのかと思ってますし、本当に許せない」 大阪地検はABCテレビの取材に「現時点では、職権乱用等の事実があったとは把握していません」と答えています。 北川被告は、起訴内容を認めていた初公判から一転、「同意があったと思っていた」と無罪を主張する方針に転じていて、次回公判の日程はまだ決まっていません。
ABCテレビ
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