有吉は80万、千鳥は100万、1位は… MC芸人 「極秘ギャラリスト」を独自入手!
サブスク配信サービスを始めとするネットテレビの台頭で、地上波テレビ局の台所事情は大きく変わった。かつてゴールデン帯に放送される1時間のバラエティ番組には数千万円もの制作費がかけられていたが、今では3分の1ほどに減少している。苦境のなか、テレビ局員が頭を悩ませるのが出演者へのギャラだ。 【リストを入手!】人気芸人のギャラ比較ランキング14位~はコチラ 「出演者へのギャラは、潜在視聴率と局への貢献度をもとに算出されます。潜在視聴率とは、タレント一人で獲得できると予想される視聴率。貢献度とは、どれだけその局の番組を贔屓にしてくれているか、ということです。貢献度はこれまでの出演回数がものをいいますから、当然ベテランになるにつれて高くなります」(キー局バラエティ番組ディレクター) 今回、FRIDAYはある大手テレビ局が’24年9月末時点で作成した人気MC芸人の「最新ギャラリスト」を入手した。リストに記載されているのは、ゴールデン・プライム帯(午後7~11時)の1時間番組でMCを務めた場合の最低ラインの金額だという。今回、FRIDAYは10年前のギャラリストの入手にも成功。下記の表はリストをもとに、’24年の人気MC芸人のテレビギャラを編集部でランキング化したものだ。’14年から10年での上下動を見ながら、「本当の実力者」が誰なのか分析していこう。 ◆″傷つけない″コンビが同額1位 人気芸人たちが鎬(しのぎ)を削るなか、1位は『ウッチャンナンチャン』の二人が仲良くわけあった。 「『ダウンタウン』や『とんねるず』が得意とする、人の容姿や言動をイジったり共演者をシバいたりする笑いが敬遠される今、内村光良(60)と南原清隆(59)の誰も傷つけない芸風が支持されています。ギャラが高いのは所属事務所のマセキ芸能社が強気に交渉していることもありますが、彼らがいまだに数字を取っていることが大きい」(キー局編成担当) 王者の二人の背中を追いかけるのが、中堅芸人たちだ。 「『バナナマン』の設楽統(したらおさむ)(51)や土田晃之(52)など、余裕を持って流しているように見えてしまう芸人がいるなかで、彼らと年の近い『くりぃむしちゅー』の上田晋也(54)と有田哲平(53)は自分から率先してスタジオを盛り上げ、ボケやツッコミをガツガツ繰り出してくれる。’24年時点でも潜在視聴率は良く、高いギャラが維持されています。 有吉弘行(50)はもう少しギャラが高くてもいいはずなのにお値打ちなのは、彼の所属事務所がギャラ交渉で強気に出てこないからだそうです。有吉は苦労人だからか、自分のギャラを抑えてそのぶん、若手芸人をたくさん出演させたい、という思いがあるからだと言われています。『有吉の壁』(日本テレビ系)はその典型ですね」(同前) ◆躍進する40代芸人たち まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで、金額を10倍に跳ね上げたのが『千鳥』だ。 「ノブ(44)も大悟(44)も潜在視聴率が8%を超えているのにもかかわらず、ギャラは100万円から。ブレイクして5年ほどしか経っていないので、まだ割安価格でキャスティングできるんです。制作費が削られている今のテレビ界で最も重宝されています。ゴールデン帯のMCのギャラが『千鳥』レベルに収まると、『千鳥のクセスゴ!』(フジテレビ系)のように余った制作費で人気俳優や有名アイドルのゲストや、若手芸人をたくさん呼んでにぎやかにできる。そうして視聴率を獲得していく狙いです。 同じ仕組みで成功しているのが、『麒麟』の川島明(45)がMCの『ラヴィット!』(TBS系)です。川島も潜在視聴率が8%近いのに60万円とかなり安い。おかげで、若手の″ひな壇芸人″をたくさんキャスティングできる。それが『ラヴィット!』の好調に繋がっている。大御所の番組ではできない作り方です」(バラエティ番組プロデューサー) その千鳥に続くのが『かまいたち』と『霜降り明星』の2組だ。 「今のバラエティのキャスティングには、YouTubeチャンネルの登録者数も参考にされます。両コンビとも登録者は200万人を超えていてコア層の視聴率が期待できる。そのうえ安く使えるので、局が重用するのも当然です」(同前) ◆下落する大御所の価値 躍進する芸人がいる一方、100万円単位で金額を下げているのがタモリ(79)や明石家さんま(69)といった大御所だ。前出のキー局編成担当が解説する。 「70代ともなると、どうしても世間の感覚とズレが生じてしまうから数字が取れないし、舌禍事件のリスクもあって使いづらいのです。活動休止中の松本人志(61)の70万円という金額は、現在係争中の裁判で和解したと仮定して、テレビ局が提示する数字でしょうね。本来なら300万円は下らないはず。テレビ局はコア層(13~49歳の男女)の視聴率を重視します。浜田雅功(61)や木梨憲武(62)も、ギャラが高いわりにコア層にウケない。現場の若手スタッフは『もう少しギャラが安い中堅をMCに使い、ゲストやセットにお金をかけるべき』といっています」 テレビ局の制作費が減少し続ける今、コスパのいい本当の実力者が求められるのは自然な流れなのである。 『FRIDAY』2024年11月22・29日合併号より
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