「親ガニ」はズワイガニの雌だけ 北海道産オオズワイガニの雌に使わないで 鳥取県、業者に要請
北海道産のオオズワイガニの雌が、鳥取県でズワイガニの雌を指す「親ガニ」として店頭に並んでいるとして、県は、適正表記するよう県中西部の取扱業者に要請したと発表した。県東部の業者には管轄する鳥取保健所が近く要請する。 【写真】「親ガニ」と呼ばれ、優しい口元のズワイガニの雌(鳥取県提供) オオズワイガニは北海道で大量発生。漁網に入り込んでカレイや毛ガニなどの漁の邪魔になる上、商品価値も低く漁業者を悩ませている。また現地では雌のカニを食べる習慣がない。「山陰では雌を食べる」と知った業者が鳥取の業者に売り込んだとみられる。 鳥取県では7日にズワイガニの今期初水揚げがあった。親ガニは漁期が約2カ月しかないが、北海道では通年でカニをとれるので、オオズワイガニの雌は親ガニの出回らない時期にも店頭に並ぶことがあるという。 県では適正表記の通知を出す一方で、その違いについても注意喚起。口がまっすぐなのが親ガニで、M字型がオオズワイガニの雌という。平井伸治知事は「優しい口をした親ガニの方を買ってほしい」とPRしていた。
中国新聞社