テクニカル分析もファンダメンタル分析も役に立たない
筆者がファンドマネジャー時代に得た貴重な「5つの気づき」とは何か? そのうちの2つは「テクニカル分析は役に立たない」し、「ファンダメンタル分析も役に立たない」ということだ(写真:freeangle/ PIXTA)
筆者が人生で初めて自分の意思で株式を買ったのは、実は満26歳のときだった。普通の投資家と少し違うかも知れないのは、自分のお金で投資するのではなく、ファンドマネジャーとして230億円ほどの資金を持って投資に臨んだことだ。 第1回の 「インデックスに負けない『現実的な』個別株投資法とは何か」 に続き、今回は筆者がどのような経緯で、どのような株式投資を「現実的だ」と思うようになったのかを説明するために、筆者の経験を振り返ってご紹介する。 いくらか変わっているかもしれない「筆者の株式投資観」を説明するためには、ファンドマネジャー時代の「筆者の経験と気づき」を説明するのが手っ取り早いように思うのだ。 ただし、対象は「20代の山崎元」だ。かなり生意気な青年である。読者の反感を呼ぶ可能性があるかもしれないが、当時に気づいたこと、思ったことを、なるべく率直に書こうと思う。 今にして思うと、当時、短い期間に得がたい経験ができた。そして、このときに形成された精神的な態度が、筆者のその後の投資の考え方の基礎になっている。
本文:5,633文字
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山崎 元