TSMCめぐる熊本の1年 “経済波及効果は11兆円超” 税収増でメリットも…追いつかない街の整備
熊本放送
2024年も熊本のニュースのキーワードとなった『TSMC』。RKKは2024年、TSMCという言葉を含むニュースを300回以上放送してきました。広がり続けるTSMCの影響、その光と影です。※2024年12月17日放送 【写真を見る】TSMCめぐる熊本の1年 “経済波及効果は11兆円超” 税収増でメリットも…追いつかない街の整備 12月16日、木村敬知事が単独インタビューに応じ第1工場建設までのTSMC側の評価を語りました。 熊本県 木村敬知事「熊本の第1工場建設に向けた協力はパーフェクト」「非常に熊本に対して好意的」 ■『日本の半導体ルネサンス』の始まり 第1工場が開所したのは2024年2月。 TSMC創業者 張忠謀氏「日本の半導体ルネサンスの始まりだ」 今月(2024年12月)にも量産が始まる第1工場は、地上4階、地下2階建てで、敷地面積は東京ドーム4個分。半導体を製造するクリーンルームは、国内最大規模といわれています。 熊本3区・自民党 坂本哲志衆議院議員「熊本にとってこれほどのビッグチャンスはない」 ■ドイツとの誘致合戦 勝因は? 菊陽町を含む熊本3区選出、自民党の坂本哲志(さかもと てつし)衆議院議員は2021年にTSMC誘致合戦が展開されていた舞台裏を語ります。 坂本議員「(当時)日本とドイツで誘致合戦をしていて、1兆円の建設費に対して(国は)どれだけの補助金を出すのか。専門人材がどれだけ確保できるのかを台湾・TSMCにアピールした」 ドイツではなく日本が選ばれた大きな要因の1つが多額の補助金。国は第1工場と第2工場に合わせて1兆2000億円の支援を決めました。 ■経済波及効果 10年間で11.2兆円 そして、10年間での県内の経済波及効果も莫大な額に。 九州フィナンシャルグループ 笠原慶久社長「前回の6.9兆円から11.2兆円に増加します」 その波及効果は既に見え始めています。合志市と菊陽町にあるセミコンテクノパーク。現在、2か所で新たな工場の建設が進められています。 県によりますと11月末までに、61社が進出、または工場の拡張を公表しています。