「時代のせい?」安藤美姫、“妊娠のアウティング”トークでの発言に見た“ヤバさ”の真髄
同様に「アスリートはボーイフレンドがいてもダメだった」というのも、大事な部分を端折っている気がします。正しくは「成績が悪いアスリートは、ボーイフレンドがいることを批判された」のではないでしょうか。
自分で交際宣言をしておきながら…
「勝てば官軍、負ければ賊軍」という諺があるとおり、アスリートや芸能人は結果を出せば過剰なまでにほめそやされ、出せなければ、あそこが悪かった、こういうところで明暗を分けたと勝手に決めつけられてしまうもの。 負けたんだから、何を言われても我慢しろという意味では決してありませんが、ボーイフレンドがいることがダメなのではなく、成績が悪かった場合、原因として思い当たるのがボーイフレンドの存在ということだと思います。 ボーイフレンドと言えば、2018年に安藤さんが出演したトークショーで、スペイン人のフィギュアスケーター、ハビエル・フェルナンデスさんとの破局説を受けて、マスコミが「彼にチョコをあげますか?」と質問を繰り返していました。これに対し、安藤さんは「本当にしつこい!」と不快感をあらわにしていたことがあります。 プライベートなことを根掘り葉掘り詮索されて気の毒だと思う人もいるでしょうが、ここでも例の「大事な部分をカットする癖」が出ているのではないでしょうか。 ハビエルさんとの交際は、SNSで安藤さん自身が宣言したものですし、その後も、SNSでハビエルさんとの“愛の日々”をたくさんアップしています。自分から積極的にプライベートをオープンにしているわけですから、破局したかどうかを聞かれるのも致し方ないのではないでしょうか。 どうも安藤さんは「自分のハッピーのためには躊躇なく有名人パワーを使うけれども、自分が傷つくと途端に被害者ポジションに座る」という傾向があるように思えてならないのです。
10代20代の現役時代の基準で止まっている
ハビエルさんだけでなく、安藤さんは専属コーチだったニコライ・モロゾフ氏とも交際しており、モロゾフ氏は結婚も考えていたことを明かしています。当時の安藤さんは立派な大人ですから、コーチと恋愛関係にあったとしても何の問題もないでしょう。 けれども、時代は変わり、ハラスメントはいけないという考えが国際的にスタンダードとなりつつありますから、たとえ成年に達していたとしても、今後はコーチと選手の恋愛に対して、否定的な意見が出てくるかもしれません。 常識というのは時代と共に変化していきますから、昔許されていたことが、今はアウトということはよくある話です。一方で、安藤さんはすべての感覚や行動が10代20代の現役時代の基準で止まっているように思えるのです。 現役時代、ある芸能人がテレビ番組で安藤さんをエロいと評するなど、安藤さんをアスリートではなく性的な対象としてとらえる人がいたのは事実で、その視線に安藤さんはたくさん傷ついたことでしょう。 安藤さんの被害者マインドも、この時の傷が癒えていないからなのかもしれません。もしそうなら、そういう経験をした安藤さんだからこそ、子どもたちを守るためにできることがあるのではないかと思うのです。 現役時代はすごい選手だったけど、異性関係はヤバいオリンピアンとして人々の記憶に残るのか、それとも、名コーチとなって現役時代以上の活躍を見せるのか。すべては、安藤さんのこれからにかかっていると思います。 仁科友里(にしな・ゆり) 1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」
仁科友里