空知鉄道、人気で予約制に 北海道・岩見沢のミニ車両 運転士3人増
札幌市電の運転士金森涼介さん(45)=札幌在住=が岩見沢市北村赤川の私有地で走らせている庭園鉄道「空知鉄道」が、今年は運転士を3人増やし5人体制で列車を運行する。6~9月に月1回、完全予約制で見学者を受け入れ、本物さながらの「ミニ鉄道」を楽しんでもらう。 【動画】空知鉄道が「延伸開業式」
空知鉄道は金森さんが2013年から友人らと建設に着手。レールを敷き、バッテリーとモーターで動く長さ1・5メートル、高さ1・2メートル、幅70センチの車両を手作りして15年に「開業」した。線路の切り替え装置、駅ホームなど本格的な設備が話題を集め、道内外から見学者が訪れていた。 一方、22年8月には1日に100人以上が集まり、路上駐車が多発するなど問題も発生。案内する人手が足りず安全上の問題もあるとして同9月から一般見学を一時中止にし、昨年は8、9月限定で予約制での受け入れを始めた。 また運営には、これまで金森さんを含む2人だけだった運営団体「空知鉄道協会」の会員に、札幌市電の現役・OB運転士3人が新たに加わった。19日には見学開始に向けてメンバーが集まり、慣らし運転を行って運行手順を確かめた。 設備は金森さんらの手によって日々建設や改修が進められており、現在は赤川駅―南赤川駅間のレール約52メートルを、乗務員2人、旅客1人が乗れる2両編成の列車が走る。今後新たな運行ルートの開拓や、より操作性が本格的になり旅客が2人乗れる新車両の製造に取り組む考えだ。